拡大写本見本

はなびら制作の拡大写本見本

拡大教科書見本  <写真はクリックで拡大します>


  ◕ 算数 5上 /12分冊 2012年制作(写本3名)

  • 本のサイズ: A4
  • 基本の文字サイズ:1.3㎝角(手書き・パソコン入力混在)
  • 製本: 合紙製本(背が平に開きます)

  

    ◕ 国語 六 /18分冊 2012年制作(写本3名)

  • 本のサイズ: A4
  • 基本の文字サイズ: 1.2㎝角(手書き・パソコン入力混在)
  • 製本: 合紙製本(背が平に開きます)

 

   ◕ 六年漢字 /8分冊 2012年制作(写本2名)

  • 本のサイズ:A4
  • 基本の文字サイズ: 1.4㎝角(手書き・パソコン入力混在)
  • 製本: 合紙製本(背が平に開きます)

 

オーダーメイドの拡大教科書

現在では義務教育の教科書は、出版社から「拡大教科書」が発行されるようになりましたが、はなびらではその教科書でも見えにくい児童のための拡大教科書を制作しています。
その人にあった読みやすさに仕上げるために制作側と読み手とのコミュニケーションをとり、使用する児童の見やすい大きさ・太さの文字で、色やレイアウトを考えて、できるかぎりていねいに拡大しています。

 

  • 手書き文字の書体は「太めの教科書体」
  • パソコン入力のフォント

【フェルトペンフォント】(山梨県拡大写本赤十字奉仕団提供)

【ゴシック体】他

◕ 手書きにこだわる理由は?

最近では、拡大写本の制作現場でもコンピュータが活用されるようになってきました。しかし、あえて手書きの文字にこだわる写本グループもあります。はなびらもその一つです。当会でもパソコンを使う会員も増え、状況に合わせて分担をしていますが、ではなぜ手書きの文字にこだわるのでしょうか。

 

まず、『パソコンの文字は固い印象だけれど、手書きの文字は暖かみがあって目に優しい』からです。フェルトペンで書き写した文字は、ワープロの文字にはない独特の柔やかさがあり、目の疲労も少なく、読み手にとって最も読みやすいからです。

特に国語は、小学校で初めて文字を習い始める子どもたちにとって、漢字のトメ・ハネなど、手書きの方がわかりやすいです。

 

また、作業効率の面から考えると、パソコン入力の方が効率が良いように思えますが、一人一人に合わせ、特別に大きい文字を限られた紙面に配置するのは、パソコンのワープロソフトでは難しく、どちらが効率が良いかは一概に言えません。

そして、手書きなら誰でもすぐに始められます。
弱視のお子さんたちにとって、より読みやすい本を作ることを考え、これからも手書きにこだわって続けていきたいと思います。

 

手書き/カタカナの手本  < クリックで拡大>
手書き/カタカナの手本  < クリックで拡大>
写本の下敷き
写本の下敷き

◕ 開きの良い製本

本を開きやすく、本が開いた時に左右のページが平になって、

卓上レンズをのせても読みやすい製本をしています。

 

合紙製本

用紙のオモテ面にのみ印刷(コピー)をし、二つ折をした後、印刷の無いウラ面に糊付けをして貼り合せ、プレスをかけて本にします。他の製本方法と比べると時間はかかりますが、本の開きが良く、180度開く丈夫な本です。
はなびらの製本ではウラ面の背側と外側(小口側)にのりづけし、一ヶ月位かけて製本します。

 

合紙製本 <クリックで拡大>
合紙製本 <クリックで拡大>

リング製本

本の開きが良いです。両面印刷が必要です。

製本は専門業者に依頼しています。

リング製本
リング製本

児童書


児童書は主に小学校の「弱視学級 」の図書として活用していただいています。

  • 著作権を考慮し、原本は会費で購入。写本した原稿は1冊分のみ印刷(コピー)し、製本しています。
  • 出版社を通して、著作権者の了解を得ながら作業を進めています。(2014年〜)

著作権について(2019年5月〜)

「一般社団法人 授業目的公衆送信補償金等管理協会SARTRAS (サートラス)」 に、著作権法37条第3項新制度に伴い登録用紙を送付し、サートラスのHP「視覚障害者等のために情報を提供する事業を行う法人」のリストに、はなびらも掲載されました。
これにより、視覚障害者等のための複製・公衆送信が個別許可を得なくても良いことになりました。